桜木町駅から歩くこと3分ぐらい。
横浜の結構ディープな飲み屋街「野毛」の入口あたりに「三幸苑」さんはあります。
三幸苑@桜木町(横浜野毛)
店頭の看板には「あとをひく味 たんめん ぎょうざ 三幸苑」とデカデカと書かれてる。
黄色と赤のビビッドなコントラストと、何ともフレンドリーな書体が心くすぐる。
目の前を通ると必ずビビビッと視界に入るぐらいの目立ち様だ。。。
飾り気のない外観に、インパクトのある看板。
鮮烈な印象で押しの強い外観なだけに、初訪問だと入店にはちょっと勇気がいる感じだ。。
まずは赤いノレンをくぐり、早速入店してみた。
店内はテーブル席が中心で、街の大衆食堂的な空気感。
壁には写真付きのメニューや、手書きメニューがペタペタ貼られてる。
休日のお昼過ぎの訪問だったが、席はホボ満席状態。
昼はわりと閑散としてる飲み屋街の野毛だが、こちらの三幸苑さんはランチタイムからニギワッテルようだ。
結構満席状態だし、これは待たねばイカンなぁ、、と思ったが、どうぞどうぞとお店の奥の方に案内される。
お店の奥には厨房に面したカウンター席と、2人がけのテーブル席があり、厨房の鍋振り音がダイレクトに楽しめる、いわば「砂かぶりVIP席」と化してる。
壁には芸能人のサイン色紙が飾られてて、人気の高さがうかがえる。
まずはメニューをみてみた。
メニュー
- たんめん 800円
- ラーメン 680円
- ちゃーめん 800円
- ぎょうざ 500円
- サンマーメン 900円
などなどのラインナップ。
外観と赤いのれんの「三幸苑」の文字に、一見中華料理の店にも見えたが、キホンテキにはラーメンやタンメンなどの麺ものが中心のラインナップで、メシものはライスかチャーハンの設定。いうたらラーメン屋色が強い。
筆頭おすすめメニューは、店頭の看板にもデカデカと書かれてたタンメンと餃子のようだ。
なぜだが、野菜炒めライスはテープが貼られて販売中止になってるようだ。これは気になる。。
ランチタイムはサービスのセットものも準備されてて、
- たんめんセット
- ちゃーめんセット
- ラーメンセット
など、ハーフ餃子4個と組み合わせたお得なセットもあるようだ。
レギュラメニュー以外は、壁に写真や手書きメニューがペタペタ貼られてて、あと炊きタンメン、水餃子なんかもあるようだ。
レギュラーメニューは価格の部分がガムテープで補修されてて、その上から価格が書かれてる。濃い茶色のガムテに赤い文字なんで、よーく見ないと価格がわからない。。
メニューの中から、とりあえず餃子1枚と瓶ビールをお願いしてみた。
すぐにキンキンに冷えたグラスとサッポロ大瓶が供された。
手酌で注ぎ休日昼飲みを楽しむ。空きっ腹にビールが染みるなぁ。
厨房からはオーダーする度に、勢いのイイ鍋振りの音が響いてきて、食欲をかき立てられる。
誰も見ていないテレビからは、競馬中継が流れてて、近くにある場外馬券売り場帰りの方へのライブ放送のサービスが流れてる。
じつはこちらの三幸苑さんは、とんねるずの番組の「きたなシュラン」にも出場してて、店内には表彰状ときたなシュランの人形が置かれてる。
たしかに、キレイとは言いがたい店内だが、長年運営されてる間に培われてきた「年季」を感じる。
店内の雰囲気と、料理写真や手描きのメニューが、見るもの「きたな系」の印象を与えてるのだろうが、これぐらいの年季の入った佇まいをみると、職業病からなのかムショーに期待感が高まってしまう。
価格改定は値段のところをガムテープで補修され、おすすめメニューはプリントアウトされた写真が貼られてるが、拡大コピーなのか解像度がゆるく、どことなくぼんやりしてる料理写真。良い意味で、なかなか味がある店内だ。
座席の番号もガムテープに書かれてるなぁ。
そして、手書きのメニュー案内1つ1つを見るとナカナカおもしろい。
餃子のキャッチコピーに至っては「うまい、ぎょうざ、味ソフト」と書かれてる。「味ソフト」ってなんやねんw♪
そして5分ほどで餃子が供された。
ぎょうざ
楕円皿にズラリと並んだぎょうざ8個。
まずは、小皿に酢醤油と唐辛子の入ったラー油を入れて頂く。
まずは一口。
おうっ!
皮はもっちりとしてて、焼き目は軽くついてるのだが、カリカリ感は一切なく、かなりソフトな皮だ。
味ソフトというよりは、食感がソフトという感じだろうか。。
具はしっかり詰まってて、お肉やや多め。
ニンニクのハードな効き具合が、イイカンジにビールを進めてくれる。
なんというか、ニンニクがガッツリ効いた「男味ギョーザ」とでもいうべきか。
これはたしかに「あとをひく味」だ。うまい。
自家製なのか、卓上の辛いラー油がいい仕事してくれる。
キリリとした辛さも増すのだが、香ばしさがフワッと鼻孔をくすぐり、いいアクセントになる。
このラー油はマジいい仕事してくれる。
見た目はノーマルサイズの餃子よりチョイ大き目ぐらいで、見た目そんなに多く感じなかったが、意外と食べ応えがあり、ビールのつまみとしては十分すぎる感じだ。麺ものとのセットならハーフ餃子で十分な量だ。
そして、全然わからない競馬中継を見ながら、休日の餃子ビールを楽しむ。
いいねぇ~。都会の喧騒を忘れての昼飲みはタマリマセンですなぁ~!
そんなこんなでギョーザを楽しんでると、20年前はハマのお嬢だったに違いないハズのホールの姉さんから「15時から休憩なんで、なにかラストオーダーあります?」との案内が。。
むむむっ!
15時まででお昼の営業は終わり、一度休憩に入るようだ。
あかん!
おちおちしてたら、「おめえに食わすタンメンはねぇ!」状態になってしまう。。
それでは!ということで、筆頭メニューでもあるタンメンをお願いしてみた。
他の昼飲みのお客さんもラストオーダーということで、締めモノ系をオーダーされてるが、やはりタンメンが一番人気で、なにげにチャーハンも人気があるようだ。
そして5分ほどで、タンメンが供された。
タンメン
一見、豚骨ラーメンを彷彿とさせる色合いの白濁したスープだが、意外にもあっさり目のやさしい仕上がり。
野菜のうまみと、どことなくニンニクのパンチの効いたスープ。嗚呼、あとを引く。。
野菜はキャベツ、もやし、ニラなどが盛られてるが、よーく炒められてて、シンナリとクタっとした状態の野菜陣だ。
麺は、中太で見た目はエッジが立ったタイプ。
ズズズっと啜るとかなりソフトで柔らかめの食感。
プリっとした感じの一線を超えてる感じのソフトな麺だが、特に伸びてるというわけではなくフツーに優しい食感の麺だ。
好みかもしれないが、卓上のコショーをたっぷり目に掛けて、キリッと引き締めて食べるとナカナカうまい。ビールにもあう。
そして麺を啜り続けるのだが、なにげにこのタンメンの量がナカナカ多い。
タンメン大120円アップの920円の設定もあるが、野菜も麺も多く、ノーマルのタンメンでも十分な量。
ビールで餃子をツマンだ後には、かなりハードなパンチのある量。
最後は野菜のエキスの出たニンニク上等のスープを啜り、完食だ。
食べてみると、
お店の筆頭メニューにもなってる「たんめん」と「ぎょうざ」を試してみたが、店頭に書かれてた「あとをひくうまさ」のコトバに偽りなしという感じだったなぁ。
餃子はハードなニンニクパンチが効いててビールがぐいぐい進むし、タンメンにもニンニクパンチが効いてて、まさに「男味」というコトバがしっくり来る感じだった。
特筆すべきは、三幸苑さん独特のお店の雰囲気だろう。
きたなシュランにも登場するほど、インパクトのある外観と店内。
メニューはガムテープで補修されてたり、料理写真もなんだかボケボケ写真なんだが、いい意味でどれも三幸苑さんのお店の歴史がそのまま店内に詰まってるという感じだった。
お店的にはラーメンやタンメンなどの麺ものがメインなんだが、独特の雰囲気は、どことなく「昭和の大衆中華食堂」的なニオイがした。
麺ものや餃子中心でメニューアイテムはそこまで多くはないのだが、手書きの短冊メニューや料理の写真に圧倒され、中華料理屋みたいにメニューが多いのではないかという錯覚すらおこすぐらいだ。
店内に詰まったお店の年季同様に、餃子にもタンメンにも長年培ってきた三幸苑さんの味の歴史が詰まってるんだろうなと思ったりした。
横浜桜木町というと、海側は高層ビルやショッピングモールが立ち並ぶ近代的な街で、全国チェーン的などこでも食べられるお店が多いのだが、三幸苑さんのある野毛界隈の飲み屋街は、昭和のオモムキを残す飲食店が立ち並び、なんとも味わい深い街だ。
横浜野毛でしか味わうことのできない「昭和の面影を残すオンリーワン」なお店が、この街には詰まってるんだといつも思うんだよなぁ。。
横浜野毛あたりで餃子気分の時は、またおじゃましたいな♪
次回はチャーメンなるものも食べてみたいなぁ。
ご馳走様でした〜♪
店名:三幸苑「さんこうえん」
TEL:045-231-4450
住所(移転先):神奈川県横浜市中区野毛町3-135 中屋ビル1F
(旧住所>神奈川県横浜市中区野毛町2-87)
最寄駅:桜木町駅 日ノ出町駅
営業時間:火曜〜木曜10:30~15:00,17:00~22:00、
金曜10:30~15:00,17:00~23:00,
土曜日10:00~23:00,日曜10:00~22:00
定休日:月曜日(※要確認)