横浜から地下鉄で数駅ほどの阪東橋駅。
その近くにある横浜橋商店街を通り抜けたところに磯村屋さんはあります。
やきそば磯村屋@横浜阪東橋
地域密着型の商店街とも言える横浜橋商店街は人の流れも多いのだが、商店街を抜けた三吉橋通り商店街をさらに抜け、静かなところに焼きそばの磯村屋さんはあります。
人通りもわりと少なく、昔ながらのお店が残る通りだ。
店頭にはコカコーラの色あせた看板が掲げてあり「やきそば磯村屋」の文字が何とも力強い。この手のレトロな看板を見ると、何故か心トキメイテしてしまうなぁ。
まずはノレンをくぐり入店してみた。
入口脇には鉄板があり、焼きそばが作られてる。
店内は奥に長く伸びてて、4人がけのテーブル席が5卓ほど。
昔ながらの街の大衆食堂という感じで、まさに昭和の時代にタイムスリップしたかのようなほっとする店内。なんともオモムキがある。
まずは壁に貼られた、手描きのメニューを見てみた。
メニュー
基本的には焼きそばメインで、
- やさい(そば、キャベツ、もやし) 小250円 大300円
- ポテト、にく、玉子のうち1つトッピング 小250円 大300円
- ポテト、にく、玉子のうち2つトッピング 小250円 中300円 大350円
- 三色(ポテト、にく、玉子の3つトッピング)小300円 中350円 大400円
安い。壮絶に安い。
一番安い焼きそば250円をはじめ、全てのトッピングが入った三色の大盛りでも400円。
しかも3つしかトッピングの選択肢がないのに、メニュー表を見てると、なぜだか選ぶ楽しさがある。
最安メニューにもトキメクが、やはりポテトの入った焼きそばだけはどうしても食べたいので、全てのトッピングが入った「三色やきそば」でお願いしてみた。
その他のメニューとしては、おでんも準備されてて1個85円であるようだが、この日は夏場のためお休み中。
それにしても、おでんが1個85円とは、コンビニも真っ青だろう。これは夏が過ぎたら是非頂きたいものだ。
その他、かき氷やソフトドリンクもあるようだが、アルコール類は置かれてないようだ。
鉄板の前ではかなり年を取られた女将が焼きそばをつくられてる。
まさに「優しいおばあちゃん」という感じで、笑顔がなんとも微笑ましい。
店内は、おばあちゃんともう一名の女性の2名で切り盛りされてて、どうも家族経営のようだ。
かなり年季の入った鉄板の上では、テキパキと焼きそばが作られてる。
おそらく80歳は優に超えてるおばあちゃんなのだが、動きにキレがありサササっと焼きそばが完成する。
そして5分ほどで、焼きそばが供された。
三色焼きそば
平皿に盛られた三色焼きそば。
焼きそばにジャガイモが入ってるのは初めてだが、見た目になんともウマそうなビジュアルだ。
まずは一口頂いてみた。
麺は焼きそばとしてはカナリ細めのものを使われてて、軽めでライトな食感。
ソースは一応絡んでるのだが、味付けは抑えめに仕上げてある。
ポテトはホクホク柔らかな仕上がりで、ソースの絡んだ優しい味の麺と食べると、さらにソース感がマイルドにおさえられる。
玉子は目玉焼きのように若干固まってて、焼きそばの上にのってる。
やはり優しい味付けの焼きそばと絡めると、玉子がいっそうマイルドにしてくれる。
豚肉はわりと大き目のものが入ってて、焼きそばの中での存在感が高い。
そして卓上のコショウやウスターソースをかけてみた。
ウスターソースを掛けると、まさに近代の「ソース焼きそば」という味わいに様変わりする。
コショウも振ってみたが、キリッと締まった感じの焼きそばになり、もともと持ってる優しい味はそのまま頂ける感じだ。
ウスターソースでソース焼きそば化するのもいいが、やはりベースになる優しいソース味を崩さないでキリッと締めるコショウがイイカンジだ。
そして焼きそばを啜り続けるのだが、意外にもポテトとの相性いい。
なんとも優しい味付けのソース焼きそばに、ホクホクのジャガイモ。
お互いの存在感を邪魔しない感じで、それぞれのイイ持ち味が合わさって一つになってる。
なんやろう。
焼きそばというと、ソースの味わいがメインに立ってくるのがフツーなんだが、焼きそば自体の味わいとポテトが見事に調和してる感じだ。
そして、サクっと完食。
中盛りでお願いしたが、やはり軽食というか「おやつ」的な量なんで、ガッツリいくのなら大盛りあたりが良さそうだ。
でもなんだか、焼きそば350円だけ頂くのもなんだか申し訳なくなってきた。
もう少しのこの雰囲気の店内を楽しみたい!
そんなこんなで、かき氷も追加オーダーしてみた。
味は筆頭メニューでもある「いちご」だ。
かき氷は奥の厨房の中で作られるのだが、手で回すタイプの昔ながらのかき氷器で作られてる。
はじめは、ホールの女性が回してたのだが、うまく回らないようで、おばあちゃん参上。
氷の向きを変えたりしながら、おばあちゃんがかき氷を作られてる。
そして、おばあちゃん特製かき氷の完成だ。
かき氷@いちご
なんの変哲もない赤色シロップがかかった「かき氷」。
フツーにかき氷なんだが、この昔懐かしい昭和のニオイがする店内で食べると、なんとも味わい深い。
いいわ〜!この空気感がタマリマセンですね〜!
そしてシャリシャリの氷を勢い良くかき込むと、ズキーンとアイスクリーム頭痛が走る。
昔懐かしい雰囲気の店内で、焼きそばとかき氷を頂いて600円なり。
なんとなく、子供の頃に駄菓子屋さんで大人買いしたような懐かしい感覚があり、最高の休日となった。
食べてみると、
ほくほくポテト入りの優しい味わいのソース焼きそば。初めて食べたのにどこか懐かしい感じがして、非常に味わい深かった。
値段もすべてワンコイン以下300円前後で、250円から始まるラインナップはスバラシイの一言につきる。
むしろ、コノ横浜という地でコノ価格が、経営的に大丈夫なのかと心配になった。。
特筆すべきは、磯村屋さん独特の昭和の雰囲気だろう。
入店する前から昔懐かしいコカコーラ看板が出迎えてくれて、店内に入るとまさに昭和の食堂モード。
焼きそばも何だか懐かしい味わいで、お店の雰囲気も味に一役買ってるのかと思うくらいだ。
価格もかなり安く、まさに大人の駄菓子屋的な感じさえした。
店内には「きたなシュラン」の認定書もあり全国的にも有名なようで、この日も焼きそばファンなのか、遠方から来てる方もいた。
また、昔は常連だった方も来店されてて、女将と昔話に花が咲いてるようだった。
やはり磯村屋さんの雰囲気や焼きそばの味わいは、どこか人を引きつけるものがあると思うし、なんだかステキな焼きそば屋とマジ思うなぁ。
なんだか懐かしい味わいのポテト入り焼きそばに、心もホッコリした気分だ。
阪東橋で焼きそば気分の時は、またおじゃましたいな。
次回は、おでんも食べてみたいな♪
女将!いつまでもお元気で!
ご馳走様でした〜♪
店名:磯村屋「いそむらや」
TEL:045-261-0956
住所:神奈川県横浜市南区八幡町4
最寄駅:横浜市営地下鉄ブルーライン 阪東橋駅
営業時間:10:00~17:30(ラストオーダー:店内召し上がり17:00、持ち帰り17:15)
定休日:水曜木曜(※要確認)