小倉駅前から広がるアーケード街「魚町銀天街」。
そのアーケード街から更に入り込んだ細い路地「鳥町食堂街」の中に「だるま堂」さんはあります。
だるま堂@小倉
小倉というと、思い浮かぶ名物料理があまりないのだが、実は焼きうどんの発祥は小倉だということがわかり、早速訪問してみました。
お店の外観は白いのれんがかけてあるだけの質素な佇まい。
人しか通れない細い飲食街の一番入口側にあります。
まずはガラガラと引き戸を開けて入店します。
店内は厨房に面したL字のカウンター席のみの狭い店内。
厨房といっても小さな鉄板と洗い場ぐらいがあるのみの小さなお店だ。
壁には訪れた有名人(?)のサイン色紙が壁一面に貼られてます。
店内に置かれたピンク色の公衆電話がなんともレトロちっくさを醸し出してる。
店内には「焼きうどん考」なるものが書かれていて、
焼きうどんのはじまり、、
終戦直後の、食糧難時代に代用食として、関西方面の焼きそばを作ることを考えましたが当時小倉には焼きそば用の「そば玉」がなく、やむなく干しうどんをゆがき、水分を切って、焼きそばの代用の焼きうどんを試作、試食したのがはじまりです。
幸いご好評を頂き、ここにはじめて焼きうどんの誕生ができました。焼きうどんの現状、、
焼きうどんといえば小倉、小倉といえば焼きうどんと言うように、ほとんどの飲食店でも焼きうどんをこしらえるようになり今日に及んでおります。
などなどと説明が書かれています。
小倉の飲食店だと、確かに焼きうどんが置いてある店が多い。
戦後、焼きそばを手本に初めて考案したということは「だるま堂」さんはまさに焼きうどんのパイオニアですね。
メニュー
- 焼きうどん 460円
- 天まど 510円
- ごはん 100円
- ビール 450円
- お酒 330円
焼きうどん発祥の店らしく、焼きうどんと玉子の乗った天まどのみのシンプルなメニュー構成だ。
しかも焼きうどんは460円とワンコイン以下で頂けるアリガタイ設定だ。これぞ庶民の食べ物焼きうどんという感じですね♪
厨房内では腰の曲がった女将が1人で切り盛りされてる。
鉄板の上で焼きうどんを炒めるその姿は年季が入っていて、麺を持ち上げて混ぜるのでなく、鉄板の上に満遍なく広げて、焦げ付かないように少しずつ麺を動かしていく。
一心不乱に無言で焼きうどんを作られてて、なんとなく声をかけるのも遠慮してしまうぐらいの雰囲気だ、
そして10分ほどで天まどが供された。
焼きうどん(天まど)
小さめの丸皿に盛られた焼きうどん。
ひとくち食べてみると、干しうどんから作られてるからか、ほどよく弾力のある麺に、魚粉とソースが絡みついてくる。
ソースまみれでもなく、ほどよい水加減の焼きうどん。
博多のうどん玉のプルンとした感じや、さぬきうどんの弾力のある感じとは明らかに違う。
開発当時の昔ながらの焼きうどんという感じだろうか。麺の食感といい、味付けといい、非常に懐かしさを覚える味付けだ。
野菜はキャベツ、タマネギ、そして少量の肉も入ってる。
焼きうどんの底にはお好み焼きのネタのような小麦粉を溶いたものが入ってる。
卵を潰して全体に麺全体になじませると、ソースと魚粉の優しい味わいが更にマイルドになる♪
量は一人前とはいえカナリ少なめ。
しっかり腹にたまるというより、チョトおやつ的な感じの量かな。
でも、焼きうどん発祥の「だるま堂」さんで食べられるという感動だけで胸いっぱいですね♪
最後にお勘定をする時、ほかのお客さんは、お釣りの無いように丁度の金額を支払ってる。
1人で切り盛りされてる女将への気遣いなのだろう。
食べてみると、
優しいソースの味わいは、昔懐かしい味の焼きうどんという感じで、なんだか歴史の重みすら感じた。
味が良いとか量が少ないとかはさておき、焼きうどんのパイオニア的存在「だるま堂」さんで食べられる感動で胸がいっぱいだ。
終戦当時に考案された焼きそばの代用品が、今日では立派な焼きうどんというジャンルを確立させてる。
その創始者的存在の「だるま堂」さんで頂く焼きうどんなのだから、感動もひとしおだ。
終戦当時から切り盛りされてる女将の手際良い焼きうどんづくりや、干しうどんの麺の感じなど、全てに歴史が詰まった焼きうどんに感動。
小倉に来るときはまたお邪魔したいと思う。
次回はビールのツマミで焼きうどんをたべてみたいな。
女将、いつまでもお元気で!
ご馳走様でした〜♪
店名:だるま堂
TEL:093-531-6401
住所:福岡県北九州市小倉北区魚町1-4-17 鳥町食道街
最寄駅:小倉駅 モノレール平和通駅
営業時間:12:00~18:00
定休日:木曜日(※要確認)